歯周病悪化の原因となる歯の形態異常
2013.07.03更新
こんにちは
今日のお話は、歯周病悪化の原因となる歯の形態異常について。
歯周病は、プラーク(細菌の塊)によって歯周組織が破壊される病気ですが、歯の形の異常によって、さらに歯周病が進みやすくなることがあります
まず一つ目は、「異常に伸びた根間突起」。
根間突起とは、歯根が複数ある際に、根と根の間にエナメル質が伸びているものです。
左から根間突起なし、正常な根間突起、異常に伸びた根間突起
少しだけ伸びているだけならば異常ではありませんが、ながーく伸びているのは異常です。
エナメル質は、歯を支える骨と繊維性付着(しっかりくっつくこと)ができないので、ここだけ歯周ポケットが深くなってしまう原因になります。
二つ目は、「エナメル滴」。
その名のとおり、エナメル質のしずくのような小さな丸い塊が、歯根表面にくっついているものです。
歯を支える組織にとって、見るからにジャマな存在です
三つ目は「深い根面溝」。
根面溝は根面の溝ですが、通常は浅く、歯周病の原因にはなりません。
でも異常に深い根面溝では、そこだけプラークが落ちにくく、歯周ポケットが深くなる原因になります。
異常に深い根面溝
もしかしたら、みなさんの歯にもこんな形態異常が潜んでいるかもしれません
でも、正しい歯磨きによって影響を最小限に留めることができます
正しい歯磨きは、どんな歯周病治療にも勝る、健康に欠かせないものなのです